塗装職人の資格「一級塗装技能士の資格なんて現場では使えない!」は本当ですか?/一級技能士編 第五章

こんにちはヽ(^o^)丿! 塗装リフォームの仕事に人生を捧げた男、
アサヒリフォーム有限会社の三代目代表親方 代表取締役の吉村暁です(”ω”)ノ!

さて、本日は「本当に1級塗装技能士(建築塗装作業)は現場作業では通用しないのか?」というテーマについてお話していきたいと思います<m(__)m>

結論、1級塗装技能士試験(建築塗装作業)での技術は現場作業で通用する資格である。と私は思っております。なぜなら、試験内容は刷毛、ローラーだけの作業ではなく、試験作業が多岐にわたります。
公開されている試験内容をざっとご説明しますと・・・

実技試験は
「経験年数7年以上の職人」が、主に「3作品を制限時間内に仕上げる」という試験
■筆記試験は
「経験年数7年以上の職人」が、「塗装に特化した専門的知識試験を問われる」という筆記試験
※1年間に1度しか試験はありません。
※実技試験と筆記試験はそれぞれ別日に行われ、両方合格して1級塗装技能士となれる。

1.合成樹脂エマルション系複層塗材塗装作業(ガン吹き付け仕上げ)
(※近年は、多孔質ローラーブラシ塗り作業の場合もあり)

2.つや有合成樹脂エマルションペイント塗装作業並びに合成樹脂エマルションペイント塗装作業(刷毛・ローラー仕上げ)

3.スプレーパターン制作作業(スプレー仕上げ)

上記をもっと簡単にお伝えすると、

塗装作業においては試験内容通りに1枚の板に製図し、指定色を自分で調色し刷毛・ローラーを使用して、制限時間内に作品を仕上げる。
吹付においては制限時間内に複数回吹き付け、ヘッドカットを行う。
スプレーパターンにおいては、制限時間内に規定の複数の形を一発ずつで仕上げる
という内容です。このように記載すると簡単に思う方もいらっしゃると思いますが、なかなかです。

まず、大前提として「試験時間」が通常スピードで作業していたら圧倒的に足りない。そして仕上げに至るまでのすべての作業・所作も試験になっているという点でも大変なのです。例えば製図に行く前に、ケレン作業、パテ2層、養生、シーラー塗装、調色3色作成(艶有、艶無)、などの作業もあります。その作業の出来・不出来だけではなく、各種道具の使い方も重要。そして当日の天候・湿度等でパテや塗料の乾燥時間を見越して、同時進行でいろいろな作業をこなして、作品を仕上げていくのです。

さらに、現代の塗装職人でやったことが無い職人が多い作業の「ガン吹き作業」と「スプレーパターン吹き」が出題される点も面白いです。いわゆる機械を使用した吹き付け塗装作業のことです。

段取り能力、スピード、仕上げレベル、道具の使い方、そして経験。がすべて必要な試験です。

そのような実技試験を、試験官がたくさんいる緊張の中、すべての作業を制限時間内に綺麗に仕上げる。このような試験を合格してもなお、現場で通用しないと言い切れる資格でしょうか?
もちろん、前々から提唱しているように、この試験内容だけですべての塗装作業現場で通用するわけではございません。
しかし、この試験をクリアして、晴れて1級塗装技能士を取得したということは、国の定めた一定の基準値の、段取り能力、スピード、仕上げレベル、道具の使い方はクリアしていることとなります。そして、現代では塗装職人が苦手とされたり、やったことが無いとされることが多い分野の「パテ」、「調色」、「ガン吹き」、「スプレー吹き」なども基準値以上の実力を持っていることとなります。

だから私は、「ただ単に刷毛・ローラーを使った塗装作業が出来る一般的な職人」ではなく、塗装においては、すべてができる本物のプロフェッショナルな塗装職人をチームで育成したいと思っております。そして現場で1級塗装技能士の資格経験では乗り越えられない壁も、20年、30年以上の現場経験で得た熟練達の経験・知識・知恵を交えてチームとしてどんな現場の課題も、どんなお客様の大切なお家の課題も乗り越えていけると信じております。その結果、弊社アサヒリフォーム(有)に在籍し続けるからこそ、熟練1級塗装技能士の元、若手1級塗装技能士のみんなの各個人のレベルも上がっていくものと思っております。資格を取得してからも、職人の技術力の向上を目指す。それが本来の本当の職人の道だと私は考えております。

最後になりますが、国が定める1級塗装技能士の受験資格の職人経験は7年。7年経ったら一人前になれそうかな?という国の思いの表れだと思っております。すなわち、国は7年以上の経験値が無ければ、一人前でもプロフェッショナルでもない。という思いではないでしょうか?
石の上にも3年という言葉がありますが、3年の2倍以上で初めて1人前の職人を名乗れるのですね。このような古典的な考えを持つ弊社ですが、お客様の立場に立てば経験年数3年~5年くらいで「自称職人」を名乗るよりも、最低限7年の経験で1級塗装技能士のほうが嬉しいし、安心なのは間違いないです。

これからも、1級塗装技能士を育成し、地域限定となりますが越谷市・草加市のご依頼いただいたお客様に最高の外壁塗装・屋根塗装のリフォームを提供できますよう精進致します。

次回は「1級塗装技能士を育成し集まる会社が目指すモノ。~1級塗装技能士編 最終章~」

をお届けいたします。本日も最後までお読みくださり誠に有難うございました。
いつもありがとうございます。

ものづくりマイスター 塗装職種(厚生労働省交付)
塗装科 職業訓練指導員(東京都知事交付)
1級塗装技能士 建築塗装作業(厚生労働大臣交付)
日本建築塗装職人の会 草加支部長
日本建築業者協議会 理事
埼玉県塗装業協同組合
  草加支部 副支部長
  技能士会 役員
  青年部 役員
アサヒリフォーム有限会社 代表取締役
吉村暁(よしむらさとる)

創業昭和54年 三代目 アサヒリフォーム有限会社
埼玉県越谷・草加で地域密着の外壁屋根塗装の職人専門店
職人直営専門店 直接販売/施工/管理
職人の力で地域に元気を与えられる会社であり続けたい

いつも一生懸命。ただ、それだけです。

埼玉県越谷市南町2-10-7 
048-947-3446(代)
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吉村暁

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